令和2年度 予算審査特別委員会 態度表明(文京みらい)

令和2年度の予算審査特別委員会が閉会しました。
新型コロナウイルス感染症 による未曾有の社会経済危機と向き合う困難な審査でした。パンデミック対策の先行投資と中小企業支援、子どもの居場所づくり、観光・交通政策の抜本的見直しなど課題は山積みです。
会派「文京みらい」の会派意見と態度表明は、以下をご覧ください。

令和2年度予算審査特別委員会 会派意見(文京みらい)

新型コロナウイルス感染症の流行の拡大と長期化が予測されるなか、未曾有の危機と予断を許さない社会経済状況に向き合う区政運営の変革の方向性を決める困難な審査となりました。
パンデミックや大規模災害の発生と社会経済状況の変化を見通した、慣例や従来の発想にとらわれない未来への投資、多様な区民ニーズに対応するための自由な議論と発想に基づく、改革思考で現場主義の職員からの自発的な事業提案、多面的な評価に基づく大胆な事業の見直しと業績を評価に反映する人事制度の構築、Society5.0時代に求められる行政職員像を見据え、職員の意欲やコミットメントの向上と、働き方改革を求めます。

新型コロナウイルス感染症対策について

売上が減少した中小企業や観光客の激減で打撃を受けた地域商店の優先的な救済、保育園や育成室の人手・物資不足への迅速な対応、園児や職員の発症時の休園・消毒等の確実な対応、一人ひとりの子どもの居場所の保障、区民への迅速な情報提供、長距離移動のリスクを鑑みた観光施策や交通施策、職員育成施策の抜本的な見直しを求めます。

防災施策について

避難所の機能向上と地域の自主防災組織との連携、マンション住民を含めた避難者のあふれを想定した二次避難所等の拡充と、避難所の長期化を想定した学校教育再開の計画作成、緊急避難場所の管理者との協議と避難経路の確認、防災職員住宅や職員の区内居住者、防災職員体制の強化、防災空地の整備と主要な生活道路沿道の住宅の耐震化、液体ミルクの備蓄と活用方法の見直しを求めます。

保育所待機児童解消緊急対策について

保育の質を確保する参加型評価の仕組みづくりと、保育士への就労環境アンケート調査、指導検査や巡回指導の有効性の検証、区立認定こども園での積極的な0歳児受け入れを求めます。

福祉施策について

地域福祉保健計画の改定にあたり、現場の関係者と担当行政職員のワークショップ形式による協働型プログラム評価と政策立案、車椅子で乗り降りできる福祉ワゴンタクシーと障害者グループホームの拡充、区営住宅の使用していない貯水槽の撤去とバリアフリー化の改修改築、高齢者おむつ事業の拡充、障害者への格差のない情報提供、子ども宅食の決算報告の迅速化、人件費の見直しと食材を少しでも多く家庭に届けることを求めます。

まちづくりについて

土砂災害警戒区域の安全点検と防災対策、正直者が馬鹿を見ない建築紛争の予防と調整の仕組みの整備、「自転車で15分の町」パリ市を参考に自転車活用推進計画の策定とスマートシティ構想の推進、自転車駐車場の増設と3人乗りの電動自転車用のスペース確保、区民に納得感のある利用申請の仕組みの整備、コミュニティ道路の植樹帯の地域住民主体の管理活用、区内の大学と町会・自治会の連携事例の把握と、知的資源と地域資源の統合を支援することを求めます。

教育施策について

区立幼稚園の預かり保育は長期休業と同じく振替休日にも実施すること、教育センターの児童発達支援事業「そよかぜ」での預かり保育の実施、学校の地域開放スペースの有効活用と動線を考慮した改築計画、小中学校の特別支援教室の質の向上と担任との連携強化、臨時休校に伴う子どもの外出自粛ムードへの対策と、運動不足やストレスの解消のための校庭開放の拡充を求めます。

そのほか

起債は「文の京」総合戦略に示された借入れ条件が有利な公的資金からの借入を優先すること、外部監査によるチェック体制の強化、公契約条例の速やかな制定、婦人相談員など非常勤職員の待遇改善、マイナンバー通知カードの廃止見直し、ゴミ処理費用の削減と有料ゴミ袋の導入、未利用食品のフードバンク事業、区年賀会での目的別寄付の啓発を求めます。

なお、一般会計および国民健康保険特別会計について、会派から提出した修正案が否決されたことは本当に遺憾です。子育て世帯に負担を強いる給食費の無償化も、国保の均等割の軽減も本区の喫緊の課題です。誰もが平等に、共に生きる未来を目指して、区民の知恵と力を集めて困難に立ち向かう新年度とすることを、改めて強く要望します。

以上、意見を付して、令和2年度一般会計、介護保険特別会計、後期高齢者医療特別会計に賛成、国民健康保険特別会計には反対します。

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