ストーリー #1

――現役保育士から区議会議員へ

20年前、大学在学中に大切な友人を病気で亡くしました。
苦楽をともにした幼なじみだった友人は、ずっと学校や地域のボランティアに一生懸命でした。
いつも人のことばかり、子どもたちの未来のことばかりを考えていました。
そして、人を妬んだり、未来から逃げてばかりだった私を、いつも支え、励ましてくれていました。
友人が亡くなったあと、「なぜ私ではなかったのか」を何度も自問しました。
人のために、未来のために力を尽くしてきた友人が、なぜ先に行ってしまったのか。
人のことも、未来のことも諦めかけていた私が、なぜ残ってしまったのか。
しばらくして、受け継がれたんだと気づきました。
友人が命をかけてつないできた未来への願いを、受け継いで次につなぐことが私の役割なんだと。
そう思うと、居ても立ってもいられなくなりました。
そして、保育の現場に飛び込みました。
「子どもたちには未来を変える意思と力がある」
そんな友人の願いのままに、子どもたちを対等な一人の人間とみて支え、励まし、力づける。
そんな保育の仕事に打ち込んできました。
そうして、35歳で園長になりました。
家庭や学校、地域を支える保育園の大切さに、そして、そんな保育園を支える現場の保育士と子どもたちの力に気づいたのもこのときです。

そんな私が4年前、地域の先輩から区議会議員の後継を頼まれました。
その先輩は、若い頃からずっと、このまちの政治に身を捧げてきた人でした。
対する私は、経験も知識もなく、政治家になることなんて考えたこともありませんでした。
「なぜ私なのか」と、先輩に問いました。
「まっさらな目と真っ白な心で、すべてを見てもらいたいんだ」と先輩は答えました。
それを聞いて、私はまた、受け継がれたんだと気づきました。
先輩が人生をかけて取り組んできた大切な願いを、受け継いでさらに次世代につなぐことが私の役割なんだと。
そう思うと、力が湧いてきました。
そして、政治の世界に飛び込みました。
「私たちには未来を変える意思と力がある」
そんな先輩の願いのままに、誰もがお互いを対等な一人の人間とみて支え合い、励まし合う。
そんな政治を目指してきました。
4年が過ぎ、44歳になりました。
いろんなことがありました。
閉鎖的な議会や区政の仕組みには、何度も驚きました。
そのたびに、経緯を調べ、改善を提案してきました。
大変なこともありましたが、先輩方に支えられ、励まされて、多くの人に見たことや、学んだことを伝えることができました。
そこで改めて気づきました。
地域や社会の問題を解決するには、あなたの力が必要です。
「私たちには未来を変える意思と力がある」
そう信じる人同士が力を合わせれば、未来はほんとうに変えられる。
これを証明するのが、現役保育士から区議会議員になった私の使命です。

★続きは、ストーリー #2 をご覧ください。
★1期目の議員活動については、インタビュー #4 をご覧ください