立憲民主党のインタビューを受けました #08

立憲民主党インタビューの続編をお送りします。
今回の内容は、子育てとまちづくりについてお話しした部分です。ご覧ください。

★前回のインタビュー内容はこちらをご覧ください


INTERVIEW#08 文京区担当政策委員 沢田けいじ
「子育てをとおして地域の教育力を再生するために」

――まちぐるみの支え合い、というお話がありました。詳しく教えてください。
長屋のご近所さんから教わった「お互いさまの支え合い」の流儀が、子育てにも有効だったという話ですね。育児に孤独や不安を感じている親がたくさんいます。ひとり暮らしと同じで一人で育てるのは寂しいですが、二人、三人と大勢で大勢を育てればにぎやかですし、孤軍奮闘ではなくなります。同じく、人の子と一緒に育てれば、多少のわがままやうるささも気にならなくなります。

――ご自身の子育てはいかがでしたか?
長男が生まれたときは夫婦二人だけで孤独を感じましたが、次男、三男と次第に子育て仲間が増え、助けてくれるご近所さんも増えて、自然とにぎやかになりました。保育園の父母の会や父親同士のコミュニケーションも仲間づくりに役立ちました。

――父親同士のコミュニケーションというと?
きっかけは飲み会ですが、仕事や普段の生活では接することのない世代や職業の父親同士も、子どもが同級生というだけで自然と親しくなりました。子どもたちのために何かやろうということで、運動会の余興や日曜の親子イベントを企画しました。家族が寝たあとに集まって、一杯やりながらアイディアを出し合ったりそれぞれの子育てについて語り合ったりする楽しみもありました。

――それは楽しそうですね。
ええ。大切なのは育児や家事と同じで、どう楽しむか、どう他の人を巻き込むかです。ひとりでやる方が効率的な場合もありますが、大勢でああでもないこうでもないと言いながらやる楽しみは、他に代えられません。手間と時間をかけた分、継続性もありますし。

――継続性ですか?
地域の仲間づくりという点では、目的よりも集まること自体にコミュニティとしての意味があると思います。実際、保育園の父親友だちの場合、子どもが別の小学校に入学しても父親だけで定期的に集まって近況報告をし合ったり地域の行事や活動に誘い合ったりといったことがあります。子育ての苦労や楽しみを分かち合った仲間の意識が、そのあともずっと続くんですね。あと、地元に生まれ育っていないと距離を感じる地域行事やお祭りも、父親友だちの一人に誘われれば、気兼ねなく参加したり手伝ったりすることができます。

――子育て仲間が地域の仲間になったわけですね。
はい。子どももそんな父親の姿を好ましく思うはずです。思春期にもなれば親の言うことはなかなか素直に聞けませんが、友だちの親は別格です。一々説明しなくても分かってくれる地域の大人は貴重ですし、私たち父親も地域の子どもたちに教育力を発揮することができます。

――いわゆる地域の教育力ですね。
そのとおりです。頼り頼られる関係のなかで、親子それぞれに自分たちの町を自分たちでつくっていこうという意識が生まれます。特に、保育園で働いていると地域の教育力の違いを実感します。地域がしっかりしている園は、子どもや親が安定していて先生たちも尊敬され、働き甲斐を感じます。反対にそうでない園は、親子や親同士のトラブルが起きやすく、先生も余計な問題に巻き込まれてストレスを抱え込みがちです。

――先生たちもですか?
今の先生たちは雑務に追われ過ぎです。地域の教育力が低下すれば、その分、園や学校に求められるものが増え、先生たちの負担が増えます。肝心の子どもたちと過ごす時間が削られ、子どもの問題の所在も不明確になります。

――それは問題ですね。
ええ。子どもの変化や内面の問題に真っ先に気づくのが先生の仕事です。親も友だちも気づかないふとした言動や所作に子どものサインを読み取る、主体的で創造的な仕事なんです。地域の教育力は、先生たちの働き方ともつながっています。地域の力を借りることで、先生たちが誇りと働き甲斐をもって仕事に専念できれば、先生の指導力や課題対応力も向上するし、いじめや不登校などの深刻な問題にも解決の糸口が見つかるはずです。

(インタビューは次回に続きます)

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