「もっとたくさんの人に議会の面白さを知ってもらいたい」――住民と議会の距離を縮めるため、党派も会派もさまざまな文京区議会議員と住民の有志で昨年9月に初開催した「議会ピクニック」。
今回の第4シリーズまでの一年間に、区内外から延べ175人(議員を含む)の参加があり、委員会の傍聴者の延べ人数も前年度比142%に増えました(’22年度185人から’23年度263人へ)。
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今回の第4シリーズでは、これまでの参加者の要望に応え、開催1週間前に委員会の見どころや議会のしくみについてレクチャーする「事前説明会」を実施しました。
また、終了後の7月14日には、第3シリーズで平日日中の参加が難しい方や、参加して感じた疑問や課題をもっと深めたい方のために試みた「参加者交流会」の第2回を開催します。
なお、第4シリーズの開催にあわせて、前回のピクニックで「私の地元でも開催したい」と感想を述べた参加者の一人が企画し、所沢市議会で議会ピクニックを初開催しました。参加者からは「これまで何度も議会を傍聴していたが、議員とこんなにフランクに話し合えたのは初めて」との声も聞かれ、確かな手ごたえと今後の広がりへの期待も感じられました。
6月21日の建設委員会では、私のガイドで、参加者が初めて提出した請願の審査を傍聴しました。
午前9時、参加者・スタッフと一緒に文京シビックセンター22F・区議会第1応接室に集合。
議会のしくみや委員会の流れについて事前説明ののち、23F・議会事務局で受付をし、24F・第1委員会室で傍聴しました。
傍聴後は再び第1応接室に戻って、ランチを食べながら解説や意見交換。TOKYO MXテレビ「堀潤モーニングFLAG」の取材も入り、地方議会を活性化する方法について参加者と議員にインタビューするなど、初参加の方と前回も参加した方とで議論が盛り上がりました。
11日の子ども・子育て支援調査特別委員会(ガイドは、たかはまなおき議員)では、過去に議会への意見を送ったことがある方も初参加し、「意見を送っても、事務局から通り一遍の答えが返ってくるだけで失望していたが、今日は議員の解説や、いろんな人の意見を聞くことができてよかった」との感想をいただきました。
当日は東京新聞の記者も参加し、一緒に議会を傍聴してランチを食べながら意見交換。住民と議員の有志の試みが、さまざまな形で広がっていく様子を記事で紹介いただきました。
以下は、今回の第4シリーズをとおして寄せられた主な参加者の声です。
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【傍聴して感じたこと】
・「一度質問した内容を、他の議員が「繰り返しになりますが」と何度も質問するのに驚いた。議員同士で事前に論点をすり合わせて、効率的な議論をしてほしい」(文京区/40代/女性)
・「行政側の杓子定規な回答には毎回失望する。行政と議員がもっとフランクに議論できる場や、議員同士の議論の場があったほうがいい」(文京区/40代/男性)
・「はじめて委員会を傍聴したが、時間をかけてていねいに議論している様子に感心した。行政側の口頭での説明が長いので、資料にして配布すればもっと時間を有効活用できる」(文京区/50代/女性)
・「職員や議員は資料をペーパーレス化しているのに、傍聴者には大量の紙を配るのがもったいない。傍聴者もタブレットやPCが使えれば、紙はどうしても必要な人の分だけ用意すれば済む」(文京区/50代/男性)
【「議会ピクニック」に期待すること】
・「一人ではなかなか傍聴しようと思わないが、一緒に傍聴したりおしゃべりしたりできると楽しい。早く委員会をネット中継して、近所のカフェでみんなで見られるようにしてほしい」(文京区/40代/女性)
・「以前、請願の審査を傍聴したときは一人だけでモヤモヤしたが、今回は傍聴のあと他の参加者と疑問に思ったことや意見を交換できたのがよかった。また傍聴や請願に来たくなった」(文京区/40代/女性)
・「若者が議会に関心を持てないのは、議会のしくみやルールが分かりにくいから。議会ピクニックの参加者の疑問や意見を集めてQ&Aをつくり、議員の解説を加えてガイドブックにすれば分かりやすい。意見や請願の出し方もまとめれば政治参加につながる」(文京区/50代/男性)
・「議員の質問力や資質を高めるために、もっとオープンな住民と議員の議論の場がほしい。議会ピクニックにももっといろんな意見や考え方の住民が参加してほしい」(区議会議員/40代/男性)
【地方議会に期待すること】
・「請願の審査を見るため、平日日中に仕事を抜けて傍聴に来た。音声だけでも中継してくれればどこからでも聞けるし、AIで文字起こしすれば議事録より早く情報を伝えられる。開かれた議会を目指してほしい」(文京区/40代/女性)
・「区政や区議会に明確で具体的なビジョンがあれば区民が迷わなくて済む。少なくとも、ブラックホール型自治体を目指すか、そうではなく3世代同居で生み育てられるまちを目指すかは、はっきり決めてほしい」(文京区/40代/男性)
・「区議会は身近な分、国会や都議会より面白い。もっと面白くして、若い人たちにも関心を持って見てもらいたい。そのために、議員もいろんなタイプがいたほうがいい。女性や若者がどんどん立候補したくなるような議会をつくってほしい」(文京区/60代/男性)
シリーズ終了後の「ふりかえり会」では、ガイド議員から以下の意見が寄せられました。
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・「議会ピクニックを紹介するリーフレットを、学生や若者が集まる場所、近所のお店やカフェ、区民施設やフリースペースなどに置いてもらいたい」
・「Webサイトもリニューアルして、もっと多くの人に議会ピクニックのことを知り、関心を持ってもらいたい」
・「シリーズごとにおすすめの委員会を決め、開催の2週間前におすすめのポイントや委員会のテーマについて説明する会を開催したい」
・「初めての人が参加しやすい雰囲気をつくるため、参加者と一緒に対話のグラウンドルールをつくりたい」
・「インターネット中継を活用して、公園でランチやお菓子を食べながら、みんなでおしゃべりする会もやりたい」
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次回の議会ピクニックは、9月中旬に始まる9月定例議会の委員会にあわせて開催を予定しています。
今後も多様な参加者と議論を深め、議会に提案していきたいと思います。また、他の自治体や都議会・国会等での開催も検討しています。
興味・関心のある方はお声かけください。