立憲民主党インタビューの続編をお送りします。
今回の内容は、立憲民主党を選んだ理由についてお話しした部分です。ご覧ください。
★前回のインタビュー内容はこちらをご覧ください
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INTERVIEW#04 文京区担当政策委員 沢田けいじ
「政治をもっと身近で当たり前のものにするために」
――立憲民主党を選ばれた理由について、改めて詳しく教えてください。
先にお話ししたとおり、政治をもっと身近で当たり前のものにしたい、政治を日々の暮らしの話題にできる社会にしたいからです。特に、子どもたちが当たり前に政治に関心を持ち、よりよい社会をつくることに力を注げる、そんな未来をつくりたいのです。政治が私たちの暮らしを動かすのではなく、暮らしが政治を動かす。当たり前の関係を取り戻すことで、一人でも多くの子どもたちが政治の道を志してくれることが私の目標です。
――地方自治は民主主義の学校という話もありました。
はい。イギリスの歴史学者であり政治家の、ジェームズ・ブライスの言葉です。政経の教科書には必ず紹介されていますが、地方自治が民主主義の基盤であり、国全体で民主主義を実現するには、まず地方の自治を確立せよ、という意味です。言い換えれば、民主主義を守る最後の砦が地方自治であるとも考えられます。
――最後の砦ですか?
今の政治状況は楽観視できません。少子高齢化や核家族化により、お互いさまの助け合いによる社会が立ち行かなくなり、政治もこの助け合いを補う力を失っています。本来は、温かくて肌ざわりのよい社会をつくる仕組みのはずの政治が、反対に、冷たい自己責任論や弱肉強食の競争を煽っている。これには構造上の問題があるはずです。
――かつての社会は家族や隣近所などにあった、助け合いの仕組みに支えられていたいうお話でしたね。
はい。社会というのは、例えるなら大海原に浮かぶ一隻の船なんだと思います。みんなが助け合って、はじめて真っ直ぐ前に進むことができる。荒波に揉まれて力の弱い乗組員が海に落ちてしまったとき、見捨てて前に進めますか。みんなが見て見ぬふりをして前に進んだとしたら、その先にはどんな未来が待っているでしょうか。立憲民主党が目指しているのは、そんな未来ではありません。
――目指しているのは、どのような未来ですか?
立憲主義は憲法で政治の暴走を止めること、民主主義は一人ひとりが人生の主役になることです。政治を私たちの手に取り戻し、困ったときこそ頼りになる本来の政治の姿に立ち戻りたいのです。病気になったり介護が必要になったときに誰もが必要なケアが受けられる未来に、仕事をしながらでも誰もが安心して子どもを生み育てられる未来に、どんな家庭で生まれてもすべての子どもが安心して学校に通い続けられる未来にしたいのです。
――そんな未来を実現するのが本来の政治であると?
はい。立憲民主党自体は一政党に過ぎませんが、市民と政治家を結ぶプラットフォームの価値は無限大です。身近な問題を通して一人ひとりの政治への関心を育て、暮らしの現場から民主的な社会をつくるのも政治家の大切な仕事です。ひとつの自治体が変われば他の自治体にも影響を及ぼし、地方自治が変われば国政にも変革のチャンスが生まれます。回りくどいかもしれませんが、地べたから一歩ずつ大切に積み上げていくことが、本来のまっとうな社会を実現する最良の解決策と思います。
――まっとうな社会の実現に向けメッセージがあればお願いします。
国政は対立や混乱が続いています。おかしいと思われるかもしれませんが、この政治の流れを変えるのもまた、一人ひとりの努力の積み重ね以外にありません。利己的で感情的なこれまでの方法ではなく、公共的で理知的な対話と議論をとおして、問題をひとつずつ解決することから始めませんか。身近な問題を人まかせにしないで、それぞれが自分で動き、動かすことから始めませんか。そうして信じられる確かな規範を積み上げた先に、本来のまっとうな政治が取り戻せるのではないでしょうか。
(インタビューは次回に続きます)